2月21日は、言葉や文学に関連する重要な記念日が制定されている日です。
日本では、偉大な文豪のエピソードに由来する「漱石の日」として知られています。
また、国際的には「国際母語デー」とされ、言語の多様性を守るための活動が行われています。
歴史を振り返ると、世界的に大きな影響を与えた出版物の登場や、激しい戦いの始まりなど、時代の転換点となる出来事が多く発生しました。
この日に生まれた著名人も多く、芸術やエンターテインメントの分野で活躍する才能が数多く輩出されています。
2月21日という日付が持つ意味を知ることで、日常の会話や知識の幅を広げることができるでしょう。
まずは、この日を代表する二つの記念日について、その背景と由来を詳しく解説します。
2月21日は何の日?代表的な記念日・イベント
国際母語デー(International Mother Language Day)
国際母語デーは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が1999年に制定した国際デーの一つです。
この記念日は、言語と文化の多様性を尊重し、あらゆる人々が母語を使用する権利を守ることを目的としています。
日付の由来は、1952年2月21日に当時のパキスタン(現在のバングラデシュ)で起きた悲劇的な事件にさかのぼります。
当時、パキスタンの一部であった東パキスタン(現バングラデシュ)では、ウルドゥー語のみを公用語とする政府の方針に対し、ベンガル語を公用語として認めるよう求める運動が起きていました。
ダッカ大学の学生を中心としたデモ隊に対し、警官隊が発砲し、複数の若者が命を落とすという痛ましい事態となりました。
この事件は「言語運動」として語り継がれ、後のバングラデシュ独立運動の精神的な支柱となりました。
ユネスコは、母語のために命を捧げた人々の勇気を称え、すべての言語が等しく尊重される世界を目指してこの日を制定しました。
現在では、世界各地で消滅の危機にある言語の保存や、多言語教育の重要性を訴えるイベントが開催されています。
漱石の日
2月21日は、日本を代表する文豪・夏目漱石にちなんだ記念日である「漱石の日」です。
この記念日は、1911年(明治44年)の2月21日に起きたある出来事に由来しています。
当時、文部省(現在の文部科学省)は、作家としての名声を高めていた夏目漱石に対し、「文学博士」の称号を授与することを決定しました。
しかし、漱石はこの申し出をきっぱりと辞退しました。
彼は時の文部省専門学務局長宛てに手紙を書き、「自分には肩書きは必要ない」という意思を明確に伝えました。
漱石は、権威や形式的な名誉よりも、一人の作家として実力で評価されることを重んじていたのです。
この「博士号辞退事件」は当時の社会に大きな衝撃を与え、彼の反骨精神と高潔な人柄を象徴するエピソードとして語り継がれるようになりました。
なお、夏目漱石の命日である12月9日は「漱石忌」と呼ばれていますが、2月21日は彼の生き方そのものを称える日として親しまれています。
2月21日に制定されたすべての記念日・イベント一覧
海外・国際的に定められた記念日
国際母語デー
ユネスコが制定。言語の多様性と多言語使用を促進し、母語を守る権利を啓発する日です。
世界観光ガイドの日(International Tourist Guide Day)
1990年に世界観光ガイド連盟(WFTGA)が発足したことを記念して制定されました。
リアーナの日(バルバドス)
2008年、バルバドス出身の人気歌手リアーナが、母国の文化への貢献を称えられ名誉文化大使に任命された日です。
国際母語デーの制定背景(1952年)
国際母語デーの起源となった1952年の出来事は、現代のバングラデシュの歴史において極めて重要な意味を持っています。
当時、パキスタンは東西に分かれており、東パキスタン(現バングラデシュ)ではベンガル語を話す人々が人口の過半数を占めていました。
しかし、中央政府は西パキスタンで主流だったウルドゥー語のみを唯一の公用語として強制しようとしました。
これに対し、自分たちの母語であるベンガル語を守ろうとする学生や知識人たちが立ち上がりました。
2月21日に行われた抗議デモは平和的なものでしたが、警察の発砲によりアブドゥル・ジャバーやラフィク・ウディン・アーメドなど数名の尊い命が奪われました。
この犠牲は、母語と言語的アイデンティティを守るための闘争の象徴となり、後の1971年のバングラデシュ独立戦争へと繋がるナショナリズムの源流となりました。
ユネスコによる国際デーの制定は、この歴史的な悲劇を教訓とし、世界中のあらゆる言語が平和の礎であることを再確認するために行われました。
日本国内で定められた記念日
漱石の日
1911年、夏目漱石が文部省からの文学博士号授与を辞退したことに由来します。
日刊新聞創刊の日
1872年(明治5年)のこの日、現存する日本最古の日刊新聞である『東京日日新聞』(現在の毎日新聞)が創刊されました。
食糧管理法公布記念日
1942年(昭和17年)のこの日、戦時下の食糧配給などを定めた食糧管理法が公布されました。
日刊新聞創刊の日(1872年)
1872年2月21日、東京・浅草で『東京日日新聞』が創刊されました。
これが、日本で最初の日刊新聞とされています。
当時の新聞は、まだ一般庶民には高価な情報源でしたが、文明開化の流れの中で社会に新しい風を吹き込みました。
創刊号は片面印刷の一枚刷りで、太政官(当時の政府)の布告や海外のニュースなどが掲載されていました。
『東京日日新聞』はその後、大阪毎日新聞と合併し、現在の『毎日新聞』へと発展していきました。
この日は、日本のジャーナリズムやマスメディアの歴史における重要なマイルストーンとして記憶されています。
その他・民間企業や団体が制定した記念日
漬物の日
全日本漬物協同組合連合会が制定。毎月21日は、漬物の神様を祀る萱津神社(愛知県あま市)の「香の物祭」にちなんでいます。
ふれあい交番の日
多くの都道府県警察で、毎月21日を市民と警察官の交流を深める日として定めています。
マリルージュの日
一般社団法人One of Loveプロジェクトが制定。夏木マリ氏が品種改良に関わった赤いバラ「マリルージュ」にちなみ、毎月21日に音楽とバラで途上国の子供たちを支援する活動を行っています。
漬物の日(毎月21日)
毎月21日に制定されている「漬物の日」は、日本の伝統的な食文化を見直す日です。
由来となった萱津神社には、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が立ち寄った際に、村人が野菜を漬物にして差し出したという伝説が残っています。
この故事に基づき、毎年8月21日には「香の物祭」が行われ、全国の漬物業者が参列します。
この毎月の記念日は、健康食品としても注目される漬物の魅力を広め、消費拡大を図ることを目的としています。
2月21日に何があった?世界を動かした過去の出来事・事件
2月21日には、思想、戦争、公民権運動など、世界の枠組みを大きく変えるような出来事が数多く発生しています。
世界・海外の歴史的出来事・事件
『共産党宣言』が出版される(1848年)
1848年2月21日、ロンドンでカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによる『共産党宣言』が初めて出版されました。
この小冊子は、共産主義者同盟の綱領として書かれたものでしたが、その影響力は計り知れないものとなりました。
「ヨーロッパに幽霊が出る――共産主義という幽霊である」という有名な書き出しで始まるこの文書は、歴史を「階級闘争の歴史」と定義しました。
資本主義社会の矛盾を鋭く指摘し、労働者階級(プロレタリアート)の団結と革命を呼びかけました。
出版直後にフランスで二月革命が勃発するなど、当時のヨーロッパ全土に広がっていた革命の波と呼応するように読まれました。
その後、20世紀に入ってロシア革命や中国革命など、世界の政治体制を根底から覆す社会主義運動の理論的支柱となりました。
現代においても、政治学や経済学、社会学の分野で最も重要な古典文献の一つとして研究され続けています。
ヴェルダンの戦いが始まる(1916年)
1916年2月21日、第一次世界大戦の西部戦線において、ドイツ軍とフランス軍による「ヴェルダンの戦い」が始まりました。
ドイツ軍は、フランスの要衝であるヴェルダン要塞を攻略することで、フランス軍の主力を消耗させ、戦争の決着を図ろうとしました。
この日、ドイツ軍は早朝から大規模な砲撃を開始し、激しい歩兵突撃を行いました。
しかし、フランス軍も頑強に抵抗し、戦いは凄惨な消耗戦へと泥沼化していきました。
戦いはその年の12月まで約10ヶ月間にわたって続き、両軍合わせて70万人以上という膨大な死傷者を出しました。
あまりの激しさと犠牲の多さから、この戦いは「ヴェルダンの地獄」や「肉挽き器」とも呼ばれています。
最終的にはフランス軍が要塞を死守しましたが、この戦いは第一次世界大戦の過酷さを象徴する歴史的な戦闘として記憶されています。
マルコムX暗殺事件(1965年)
1965年2月21日、アメリカの黒人解放運動の指導者であるマルコムXが、ニューヨークで暗殺されました。
彼はマンハッタンにあるオーデュボン舞踏場で演説を行おうとしていた最中に、数人の男たちによって銃撃されました。
39歳という若さでの死でした。
マルコムXは、キング牧師の非暴力主義とは対照的に、黒人の自衛権や誇りを強く主張する急進的な活動家として知られていました。
当初は「ネイション・オブ・イスラム」という教団のスポークスマンとして活動していましたが、後に教団と対立し、独自のアフリカ系アメリカ人連帯機構を設立していました。
彼の過激とも取れる発言は多くの批判を浴びましたが、同時に多くの黒人たちに勇気と自尊心を与えました。
暗殺後、彼の自伝はベストセラーとなり、その思想はブラックパンサー党などのちの黒人解放運動に多大な影響を与え続けています。
日本国内の歴史的出来事・事件
新聞漫画『サザエさん』の連載終了(1974年)
1974年(昭和49年)2月21日、朝日新聞の朝刊に掲載されていた長谷川町子の4コマ漫画『サザエさん』が、この日を最後に休載しました。
翌日の紙面には「作者病気のため」という休載のお知らせが掲載されました。
しかし、その後連載が再開されることはなく、結果としてこの日の掲載が事実上の最終回となりました。
『サザエさん』の新聞連載は、1946年に福岡の地方紙『夕刊フクニチ』で始まり、その後『朝日新聞』に移って20年以上続き、通算6477回を数えました。
戦後の日本の家庭像をユーモラスに描き続けたこの作品は、国民的な人気を博しました。
連載終了後もテレビアニメは継続され、現在に至るまで日曜日の夕方の顔として日本中の家庭で親しまれています。
2月21日が誕生日の有名人:歴史人物から人気芸能人まで
2月21日生まれの人々は、独自の感性を持ち、芸術や表現の世界で成功を収める傾向があると言われています。
日本国内で生まれた著名人・芸能人
前田吟(1944年):俳優。映画『男はつらいよ』シリーズなどに出演し、名脇役として知られています。
ハイヒールモモコ(1964年):漫才師。お笑いコンビ「ハイヒール」のボケ担当として関西を中心に活躍しています。
伊藤つかさ(1967年):女優、元アイドル。『3年B組金八先生』でブレイクし、国民的な人気を集めました。
酒井美紀(1978年):女優。ドラマ『白線流し』などで清純派女優として注目され、現在も幅広く活動しています。
要潤(1981年):俳優。『仮面ライダーアギト』でデビュー後、ドラマや映画、バラエティ番組でも存在感を発揮しています。
香里奈(1984年):モデル、女優。ファッション誌のモデルとして人気を博し、数々のドラマで主演を務めました。
菅田将暉(1993年生):俳優、歌手。映画『あゝ、荒野』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するなど、若手実力派の筆頭です。
海外で生まれた著名人・歴史上の人物
アンドレス・セゴビア(1893年):スペインのギタリスト。ギターを独奏楽器としての地位に高め、「現代クラシック・ギターの父」と称されます。
ユベール・ド・ジバンシィ(1927年):フランスのファッションデザイナー。世界的ブランド「ジバンシィ」の創業者であり、オードリー・ヘップバーンの衣装を手がけたことで有名です。
ニーナ・シモン(1933年):アメリカのジャズ歌手、ピアニスト。公民権運動にも深く関わり、魂を揺さぶる歌声で「ソウルの女教皇」と呼ばれました。
アラン・リックマン(1946年):イギリスの俳優。映画『ハリー・ポッター』シリーズのセブルス・スネイプ役や、『ダイ・ハード』の悪役ハンス・グルーバー役で世界的に知られています。
エリオット・ペイジ(1987年):カナダの俳優。映画『JUNO/ジュノ』や『インセプション』に出演し、トランスジェンダーであることを公表してからも精力的に活動しています。
2月21日生まれのアニメキャラ
鎧武者(『僕のヒーローアカデミア』):プロヒーローの一人として登場するキャラクターです。
赤胴ヨロイ(『NARUTO -ナルト-』):中忍試験編に登場し、相手のチャクラを吸収する能力を持つ忍です。
ミズ・ゴールデン・ウィーク(『ONE PIECE』):秘密犯罪会社バロックワークスのエージェントで、感情を色で操る能力の持ち主です。
2月21日のバースデー情報
2月21日の誕生花や誕生石には、可憐さや誠実さを象徴するものが多く選ばれています。
2月21日の誕生花と花言葉
ネモフィラ
花言葉は「可憐」「どこでも成功」「あなたを許す」です。
春に青く小さな花を一面に咲かせる姿から「可憐」という言葉がつけられました。
また、北米原産で生命力が強く、ヨーロッパなどへ渡って根付いたことから「どこでも成功」という意味も持っています。
スミレ(紫)
花言葉は「貞節」「愛」「ささやかな幸せ」です。
道端にひっそりと咲く姿が、奥ゆかしさや誠実な愛を感じさせることから、これらの言葉が選ばれています。
2月21日の誕生石と石言葉
ホーンブレンド(角閃石)
石言葉は「直感」「危険回避」です。
黒や暗緑色の結晶を持つこの石は、古くから邪気を払うお守りとして用いられてきた歴史があります。
持ち主の直感力を高め、トラブルから身を守る力があると言われています。
2月21日のバースデーカラーと誕生色
ライムライト
色言葉は「高潔」「客観的」「構想」です。
この色は、春の訪れを感じさせるような、淡く優しい黄緑がかったベージュ色(#EEDCB3)を指します。
雪解けの季節にふさわしい、希望と知性を感じさせる落ち着いた色合いです。
2月21日は何座?星座情報
2月21日生まれの星座は「魚座(うお座)」です。
2月19日から3月20日までの期間に生まれた人が魚座に該当します。
魚座の人は一般的に、感受性が豊かで共感力が高く、困っている人を放っておけない優しさを持っていると言われています。
また、芸術的なセンスに優れ、想像力が豊かなロマンチストな一面も持ち合わせています。
【まとめ】2月21日何の日?振り返り
2月21日は、国際母語デーや漱石の日など、言葉や表現の大切さを再認識させてくれる記念日が並びます。
歴史のページをめくると、『共産党宣言』の出版やマルコムXの暗殺といった、思想や権利を巡る大きな闘争があった日でもあります。
一方で、菅田将暉さんやアラン・リックマンさんのような、世界中の人々を魅了する表現者たちが生まれた日でもあります。
可憐なネモフィラの花言葉のように、困難な状況でも成功を信じて進む強さを感じさせる一日と言えるでしょう。
今日という日が持つ歴史的な重みと、未来への希望に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。