12月7日は、1年の中でも非常に象徴的な出来事が重なる日として知られています。
冬の気配が本格的になり、街がクリスマスの装いに包まれる中、日本では「クリスマスツリーの日」という華やかな記念日を迎えます。
一方で、国際的には航空輸送の安全と発展を願う「国際民間航空デー」に指定されており、空の安全を再確認する日でもあります。
歴史の教科書に深く刻まれている重大な事件もこの日に発生しており、過去を振り返り未来へ繋げるための重要な節目と言えるでしょう。
この記事では、12月7日にまつわるあらゆる情報を整理し、その意味や背景を深掘りしていきます。
12月7日は何の日？代表的な記念日・イベント
クリスマスツリーの日
12月7日が「クリスマスツリーの日」とされている理由は、1886年（明治19年）のこの日に遡ります。
当時、横浜の外国人居留地で営業していた「明治屋」が、日本で初めてクリスマスツリーを店頭に飾ったことが由来とされています。
明治屋は、キリスト教の文化であるクリスマスをいち早く商習慣に取り入れ、当時の日本人に新しい季節の楽しみ方を提示しました。
当時のツリーは、現代のような電飾こそありませんでしたが、洋菓子や果物、美しい装飾品が飾られ、道行く人々の目を釘付けにしたと伝えられています。
この出来事は、それまで一部の外国人やキリスト教信者の間だけで祝われていたクリスマスが、一般市民に普及する大きなきっかけとなりました。
文明開化の波とともに、西洋のライフスタイルが日本に根付いていく過程を象徴するエピソードの一つです。
現在では、12月初旬になると全国各地で巨大なツリーが点灯されますが、その原点がこの明治時代の横浜にあったことは特筆すべき歴史的背景です。
この記念日は、私たちが冬の訪れを感じ、平和や家族との時間を大切にする文化を再認識する日として定着しています。
国際民間航空デー
「国際民間航空デー」は、国際連合の専門機関である国際民間航空機関（ICAO）によって制定された国際的な記念日です。
1944年12月7日に、アメリカのシカゴにおいて「国際民間航空条約」、通称「シカゴ条約」が署名されたことを記念しています。
この条約は、第二次世界大戦後の平和な世界において、民間航空が国際的な協力のもとで安全かつ秩序ある形で発展することを目的として結ばれました。
世界中の国々が航空路を共有し、共通のルールを守ることで、国境を越えた人々の交流や経済活動を支える基盤が作られたのです。
ICAOは、この日の重要性を広く知らせるために、1994年の設立50周年を機に12月7日を正式な国際デーとして宣言しました。
毎年、特定のテーマが掲げられ、航空産業が持続可能な発展を遂げるための議論や啓発活動が世界各地で行われています。
現代社会において、飛行機は欠かせない移動手段であり、その安全性が高い水準で維持されているのは、この日に行われた国際的な合意の賜物です。
空の旅を楽しむ際や、遠く離れた地域との物流について考えるとき、12月7日は非常に重みのある日として機能しています。
12月7日に制定されたすべての記念日・イベント一覧
海外・国際的に定められた記念日
国際民間航空デー
1944年の国際民間航空条約署名を記念し、空の安全と国際協力を促進するためにICAOが制定した国際デーです。
真珠湾攻撃記念日（アメリカ合衆国）
1941年の日本軍による真珠湾攻撃を追悼し、犠牲者を忘れないために定められた、アメリカにおける歴史的な記念日です。
日本国内で定められた記念日
クリスマスツリーの日
1886年に横浜の明治屋が日本初のクリスマスツリーを飾ったことを記念して制定されました。
神戸開港記念日
1867年12月7日（旧暦）に、兵庫港（現在の神戸港）が外国貿易のために開港したことを祝う記念日です。
その他・民間企業や団体が制定した記念日
ラグジュアリー歌謡の日
音楽ライターの藤井陽一氏が提唱し、1970年代から80年代にかけての贅沢な制作環境で作られた歌謡曲の魅力を再発見するために制定されました。
ニキの日
人気スマートフォンゲーム「ミラクルニキ」や「シャイニングニキ」に登場する主人公、ニキの誕生日を祝う日としてファンや運営会社によって親しまれています。
12月7日に何があった？世界を動かした過去の出来事・事件
12月7日は、平和への願いと戦争の悲劇が交錯する、極めて重要な歴史的事件が複数発生した日です。
世界・海外の歴史的出来事・事件
真珠湾攻撃（1941年）
1941年12月7日（現地時間）、ハワイのオアフ島にあるアメリカ海軍基地に対して、日本海軍が奇襲攻撃を行いました。
この事件は、第二次世界大戦における太平洋戦争の幕開けを告げる決定的な出来事となりました。
当時の日米関係は、中国大陸への進出や資源の供給を巡って深刻な対立状態にあり、外交交渉が限界に達していました。
日本側は、アメリカ太平洋艦隊の主力を叩くことで、南方資源地帯への進攻を確実にしようという戦略的判断を下しました。
南雲忠一中将率いる機動部隊から飛び立った攻撃隊は、日曜日の朝の静寂を破り、戦艦アリゾナをはじめとする多くの艦船を撃沈・損傷させました。
この攻撃により、アメリカ国内の世論は一気に参戦へと傾き、「リメンバー・パールハーバー」の合言葉のもと、全米が団結することとなりました。
翌日、フランクリン・ルーズベルト大統領は、この日を「屈辱の日」として演説し、日本に対して宣戦を布告しました。
この事件は軍事的な打撃だけでなく、世界の政治秩序を根本から作り変える長期的な影響を及ぼしました。
今日においても、真珠湾では平和への祈りと追悼の式典が行われ、歴史の教訓を次世代に伝える場となっています。
アルメニア地震（1988年）
1988年12月7日、当時のソビエト連邦アルメニア共和国北部で、マグニチュード6.8の猛烈な地震が発生しました。
この地震により、スピタクなどの都市が壊滅的な被害を受け、公式発表だけでも約2万5千人の命が奪われました。
建物の耐震性の低さが被害を拡大させたと指摘されており、極寒の冬の中で数十万人が家を失うという悲劇的な状況に陥りました。
冷戦末期という時代背景の中で、ソ連のゴルバチョフ書記長は異例の措置として、西側諸国からの国際援助を要請しました。
アメリカやヨーロッパ諸国から迅速な支援物資や救助隊が派遣され、人道支援が冷戦の壁を越える象徴的な場面も見られました。
この震災は、地震予知や防災技術の向上、そして国際的な緊急支援体制の重要性を世界に知らしめるきっかけとなりました。
日本国内の歴史的出来事・事件
昭和東南海地震（1944年）
1944年12月7日午後1時36分、和歌山県・三重県沖を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震が発生しました。
この「昭和東南海地震」は、戦時中の日本を襲った最大級の自然災害であり、東海地方から紀伊半島にかけて激しい揺れと津波をもたらしました。
死者・行方不明者は1,200名を超え、多くの軍需工場が倒壊するなど、日本の戦争継続能力にも深刻なダメージを与えました。
しかし、当時は敗戦色が濃くなる中での情報統制が敷かれており、被害の詳細は厳重に隠匿されました。
国民の戦意喪失を防ぐために新聞やラジオでの報道は制限され、被害状況の全貌が明らかになったのは戦後になってからのことでした。
このため、避難が遅れた地域もあり、情報の公開と防災がいかに密接に関わっているかを教える痛ましい事例として記録されています。
また、この地震からわずか約1か月半後には三河地震も発生しており、連動する巨大地震の脅威を現代に警告し続けています。
神戸港の開港（1867年）
旧暦の1867年12月7日（新暦では1868年1月1日）、幕末の動乱の中で兵庫港（後の神戸港）が正式に開港しました。
江戸幕府が諸外国と結んだ不平等条約の履行を迫られる中で、京都に近い兵庫の開港は政治的に大きな争点となっていました。
しかし、最終的に明治維新直前の混乱期に開港が実現し、神戸は日本有数の国際貿易拠点としての歩みを始めました。
居留地が建設され、洋館が立ち並び、西洋の食文化や技術がいち早く導入されることで、神戸は独特のハイカラな文化を形成しました。
ジャズやコーヒー、ラムネ、そしてゴルフなど、日本における「発祥の地」が神戸に多いのは、この開港がもたらした恩恵です。
現在でも12月7日は「神戸開港記念日」として大切にされており、港の重要性を再確認する行事が行われています。
12月7日が誕生日の有名人：歴史人物から人気芸能人まで
12月7日は、類まれな才能を持ち、社会や文化をリードした人物が数多く誕生しています。
日本国内で生まれた著名人・芸能人
西郷従道（1843年）：政治家、軍人。西郷隆盛の弟であり、初代海軍大臣を務めました。
与謝野晶子（1878年）：歌人、作家。歌集『みだれ髪』で知られ、女性解放運動の先駆者としても活躍しました。
松下幸之助（1894年）：実業家。パナソニック（旧松下電器）の創業者で「経営の神様」と称賛されます。
古今亭志ん朝（1938年）：落語家。昭和の落語界を代表する名人として、今なお多くのファンに愛されています。
香川照之（1965年）：俳優、歌舞伎役者（九代目市川中車）。圧倒的な演技力で映画やドラマで活躍しています。
いしだ壱成（1974年）：俳優。1990年代に中性的な魅力で一世を風靡しました。
羽生結弦（1994年）：フィギュアスケート選手。ソチ・平昌五輪で金メダルを獲得し、国民栄誉賞を受賞しました。
菊池風磨（1995年）：アイドル、俳優。timelesz（旧Sexy Zone）のメンバーとしてマルチに活躍しています。
海外で生まれた著名人・歴史上の人物
メアリー・スチュアート（1542年）：スコットランド女王。悲劇的な運命を辿った女王として歴史に名を残しています。
テオドール・シュワン（1810年）：生物学者。細胞説を提唱し、現代生物学の基礎を築いた偉人です。
ジョン・ベルーシ（1949年）：俳優、コメディアン。『ブルース・ブラザース』などで伝説的な人気を博しました。
ニコラス・ホルト（1989年）：俳優。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』など、幅広い役柄をこなす実力派です。
12月7日生まれのアニメキャラ
五条悟（『呪術廻戦』）：最強の呪術師として絶大な人気を誇り、彼の誕生日はSNSでも大きな話題となります。
入江正一（『家庭教師ヒットマンREBORN!』）：物語の鍵を握る重要人物であり、優れた頭脳を持つキャラクターです。
若林源三（『キャプテン翼』）：天才ゴールキーパーとして知られ、作中の数々の勝利に貢献しました。
坂上智代（『CLANNAD』）：圧倒的な戦闘能力と責任感の強さを併せ持つヒロインです。
ニキ（『ミラクルニキ』）：着せ替えゲームの主人公であり、多くのプレイヤーに親しまれているキャラクターです。
12月7日のバースデー情報
12月7日生まれの方へ贈る、象徴的な誕生花や石、カラーの情報をまとめました。
12月7日の誕生花と花言葉
シクラメン
シクラメンは、冬の鉢植えを代表する美しい花です。
花言葉には「内気」「はにかみ」「遠慮」など、どこか控えめで奥ゆかしい意味が含まれています。
これは、花が下向きに咲く様子が、恥ずかしがっているように見えることに由来しています。
カランコエ
色鮮やかで小さな花が密集して咲くカランコエも、この日の誕生花です。
花言葉は「幸福を告げる」「あなたを守る」といった、非常にポジティブで愛情深い意味を持っています。
多肉植物の一種であり、乾燥に強くたくましく咲く姿が、大切な人を守る強さを連想させます。
12月7日の誕生石と石言葉
ダイオプテーズ（翠銅鉱）
ダイオプテーズは、エメラルドのような深く鮮やかな緑色が特徴の希少な鉱石です。
石言葉には「再会」「癒やし」「繁栄」といった意味があり、心の傷を癒やす強力なパワーを持つと信じられています。
対人関係を円滑にし、過去のしがらみから解き放たれて新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれる石です。
12月7日のバースデーカラーと誕生色
ベビーピンク
12月7日の誕生色は、優しく愛らしい印象を与えるベビーピンクです。
色言葉には「理想」「洞察力」「愛」があり、純粋な心を持ちながらも物事の本質を見抜く力を持つことを示しています。
この色を身につけることで、周囲の人に安心感を与え、自身の内なる情熱を穏やかに表現することができるでしょう。
12月7日は何座？星座情報
12月7日に生まれた方は、射手座（いて座）に属します。
射手座は火の属性を持ち、自由を愛し、常に理想を追い求める冒険心に溢れた星座です。
12月7日生まれの人は、その中でも特に深い知性と洞察力を備えており、哲学的な思考を好む傾向があります。
物事を客観的に捉える能力に長けており、困難な状況でも冷静に解決策を見出すことができるでしょう。
一方で、率直すぎて言葉が鋭くなることもありますが、その裏表のない性格は多くの人から信頼されます。
広い視野を持ち、未知の世界へ挑戦し続ける姿勢が、幸運を引き寄せる鍵となります。
【まとめ】12月7日何の日？振り返り
12月7日は、華やかな「クリスマスツリーの日」であるとともに、世界の空をつなぐ「国際民間航空デー」でもあります。
また、真珠湾攻撃や昭和東南海地震といった、私たちが決して忘れてはならない歴史的な教訓が詰まった日でもあります。
松下幸之助や羽生結弦、与謝野晶子といった偉大な人物たちの誕生は、この日が持つ「道を切り拓くエネルギー」を象徴しているかのようです。
過去の歴史を重んじつつ、新しい文化を楽しみ、自由な精神で未来を構想する一日として、12月7日は非常に特別な意味を持っています。
身近な話題から深い歴史まで、この日について語る際のヒントとして、ぜひ本記事の情報をご活用ください。
